農家訪問(グリーン・ナカナカさん)

松山のオーガニックマーケットで自然農の山内さんにご紹介頂いたグリーン・ナカナカの中田さんの圃場見学をさせて頂きました。

主にトマト、ナス、ジャガイモ、ソラマメなどを自然栽培で育てていらっしゃる中田さんは農業を初めて20年とのことです。

初めは落ち葉を集めて堆肥していたそうですが、現在では収穫後の残渣を堆肥化して苗立てに利用するだけの自然栽培を行っているとのことです。

自給的生活を目指す傾向の強い福岡氏を代表とする不耕起の自然農法に対して、機械を使って耕起しマルチなども必要に応じて利用する自然栽培と異なる農法というのがよく分かりました。

確かに1haを超える農地を持っていると機械を使わずに栽培するのは至難の業ですね。個人的にはこれからの農業にとって一人あたりの耕作面積を広げるというのは非常に重要なテーマだと思いますので、とても共感が持てました。

現在の課題は、品目を絞って大量生産を目指しているため、販路の開拓や加工の外注などを検討しなければならないとのことです。

現在アイデアとしてある有機農家の方々が集って野菜セットを作るという考えにも共感して頂き、お客様のグループ購入や圃場見学に来た消費者による認証など欧米での面白い事例も聞かせて頂きました。

また、2020年あたりから中国の高速鉄道(たぶん)が更に伸長して日本のものより高い基準で生産されて値段も安価なものが新潟あたりで陸揚げされて市場に出回るという話があるようで、農家さんにとっては大きな脅威だそうです。

アメリカやヨーロッパでは農家の所得は大部分を税金で賄っているため農家の所得が保証されており、機械化も可能で高い食料自給率が達成されていますが、日本の場合は残念ながら武力を持てないため、軍事的な安全保障や日本の工業製品の販売の代わりに食料の安全保障を犠牲にしているという面があります。

将来的に私達の食の安全保障のために私達自身が少しずつでも生活やその生活を支える背景を見直す必要があるのかもしれません。

加工についても農家さんがやるには限界があるようで、外注して効率化・高品質化したいという要望があるようです。

高いお金を出して買う野菜だからこそ、無農薬や無肥料という農法だけでなく、味や見た目などの総合的な観点で見られるとのことです。だからこそ、種類を絞って品質を高めることが必要とのことです。

ただそのため、失敗したときのリスクも高いためたくさんの苦労をされているとのことです。

色々なお話を聞かせて頂き、たくさんの学びを得ることが出来ました。

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